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Kirin's room

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・序章 はじめに。

 今さらながらNSX購入記を書いてみたりして。でも、この時点(2002年7月)ですでに購入してから6年が経過してるので、どこまで思い出して書けるか分からへんけど、自分自身のためにも記録を残しておかないとますます記憶が薄れていくので書くことにした。

・第一章 NSX購入計画発動!?

 1990年当時の日本はバブル経済の絶頂期。前年、日産からGT-R(R32型)が16年ぶりに復活し、フェアレディZ(以後Zと略す)もモデルチェンジをしてハイパワースポーツカーが日本にも誕生した。S13シルビアが売れに売れ、クルマ業界が好調な業績を上げる中、オールアルミボディのNSXが発売された。
 当時のホンダはA.セナの神業的ドライビングも相俟ってF1の成績は絶好調。売り上げも右肩上がり。学生だった小生も御多分に漏れずF1の影響をもろに受けホンダファンの出来上がり。とはいえ、憧れのクルマはスーパーカー世代ということもあってフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェだった。(笑)
 NSXに関しては発売前から予約が殺到、納車まで3年待ち!とかいう景気のいい話を聞くだけで、学生の身分だった小生に税込みで約1,000万もするクルマを買うのなんてのは絶対ムリ。中古車に至ってはプレミア付いて新車価格よりも高かった。そんな理不尽さにも負けず、この頃からクルマ購入資金をバイトで貯め始めた。とはいえ、NSX購入の為ではなく、ローンを組んだら手が届きそうなZの頭金のためだった。Zでヒイヒイ言ってるのにGT-Rなんて買えない買えない。NSXなんて夢のまた夢。(T_T)
 街でGT-RやZを見かけると必ずと言っていいほど「あっ、GT-Rや。」、「あっ、Zや。」とつぶやいてた。NSXを見かけたりした日にゃ〜、「うぉ〜、NSXやんけ!かっちょええ〜。」ってな具合。家族からは「また言ってるよ。」と冷たい言葉を毎回聞くことに。。。(笑)
 バイトで頑張った甲斐もあり、卒業前には何とかZ購入の頭金くらいは貯まった。でも50〜60万くらいだったと思う。目標はZ購入だけど、心の奥底にはいつもNSXの影がチラホラ。あぁ〜、どうせクルマ買うんやったらやっぱり憧れのNSXや。就職もすることやし、社会人になったら資金の貯まり方も学生時代とは大違いのはず。ここはZ購入じゃなく、やっぱり新車でNSXや!と一念発起。ここにNSX購入計画が発動したのであった。

・第二章 ホントは二代目?

 就職で上京。某半導体子会社へ就職した小生は初めての一人暮らし。一人暮らしというのは何事にもお金が掛かる。こんな状況でホンマにお金貯まるんかと心配したけど、2年ほど経つと思いのほか貯まってるじゃん。このペースで行けばもしかしたら買えるんとちゃうの?なんて錯覚してしまい、勤務先近くのディーラーでNSXの試乗を申し込んでしまった。その時の担当が後にNSXサロン(今はもう消滅)店長になるB場さんだった。初めてNSXに乗った感想はよく覚えてない。微かに覚えてるのは、「加速がすんごい。タイヤがちっこいな(細いっていう意味)。思ったよりも運転し易いやんけ。」だったと思う。
 試乗した3日後(記憶に間違いない。ビックリしたもの。)、B場さんが寮を訪れ、近所のファミレスに誘い出された。そこでなんと無謀にもNSX購入契約書にハンコを押して♪って言われたのだ。B場さん曰く、「若いうちに乗った方がいいよ。後から注文取り消すこともできるから。」って内容だったと記憶してる。今考えればハンコなんて押す訳ないのに、当時はNSXに乗れるかもという喜びのために押してしまった。浅はかやねー。(笑) 翌日、冷静に考え、ローン組んで払っていけるのか心配になり取り消しの電話をした。のちにNSXサロンでB場さんに会うたびに「ホントはこのNSX(今の愛車)、2代目なんだよねー」なんて言われ続けることになった。(^_^;)

・第三章 貯金、貯金。そしてNSX-R。

 ローンを組んでNSXを購入という考えはほとんどなかった。っというのも小生はローンというモノに抵抗があったから。今でもある。やはり一括現金払いでしょ。間違わないで欲しいのはローンを否定してるわけじゃない。小生としてはローンに抵抗があるってこと。
 NSX購入の為に無駄を省く努力をした。余計なモノは買わない。余計な食費(スナック菓子等)を削る。海外旅行は行かない。都内は電車で移動。光熱費の節約。おごってもらえる時はおごってもらえ、週刊誌は立ち読み等々。でも、国内旅行(スキー、温泉)は毎年何度も行ったし、飲み会、カラオケ等も毎週のように行ってたぞ。NSX購入のためだけに生きてる訳じゃないので。無駄なモノには使わないって精神。必要な時にはちゃんと使わないとね。
 節約の努力が報われ、もう少し貯めたら一括現金購入ができるかもという時にNSX-Rの生産中止の声を聞く。NSX-RといえばNSXの中でも別格。値段も別格。小生には関係ないって思いながらも購入チャンスは今しかない。今を逃せば新車では手に入らない。そんな誘惑に負け、B場さんに頼んでNSX-Rの試乗車を手配してもらった。NSX-Rに試乗車があるなんてビックリした記憶があるなー。
 その日はあいにくの雨。しかも試乗車のリアタイヤはツルツル。こんな状況での試乗。前回の試乗からすでに3年近く経ってたのでクーペとの比較はできなかったと思う。渋滞する環八を走り、第三京浜を試走。感想はというと、「足が噂通り激硬。室内に入ってくる音が凄い。意外とブレーキは効かへんなー。エンジンが軽い。すごいダイレクト感。」だったかな。ブレーキ効かないって訴え、見てもらうとパッドの残量が×。これじゃ、効かへんわ。(笑)
 試乗後、サーキットは多分走らないだろうし、街乗りメインだからやっぱりNSX-Rはええわってことになった。一括現金払いもでけへんし。今思えば無理してでも買っときゃよかった。(爆)

・最終章 ついにNSXオーナー!

 雑誌等で3.2L、6速MTの話が聞こえてきた頃、資金も何とか貯まり本格的にNSX購入のために行動。担当営業は数年前からB場さんからK納さんに代わり、発売前からType-Sのことを詳しく聞いていた。今もあるかどうか知らんけど、当時はNSX担当課長とかいうポストがあったのだ。
 資金的にType-Sも買えたけど、この時点では街乗りメインと思ってたのでクーペを選択。当時はS足の硬さも分からなかったしね。今ならType-Sかな。いや、今なら02NSX-Rか。(笑) ナビは絶対欲しい。後付けは見た目が綺麗じゃないので純正にしよう!でも高っ。(>_<) 安全を買うということでヘッドライトは出回り始めたばかりのキセノンライト(HID)をオプション選択。当時はオプションで10万もしたのだ。(驚) 軟弱野郎なのでパワステも必須。CDも聞きたいのでCDチェンジャーも購入。そして、内装はどーしても赤/黒のツートンにしたかったのだ。Type-Sを買わなかった理由として内装が赤/黒にできないってこともあったのじゃ。いろいろオプション付けたらType-Sとあまり変わらん値段になってしもてた。(爆)
 購入を決心した理由として、その年の4月から消費税が3%→5%へ上がることもあったかな。NSXともなると2%は大きい。納車まで2ヶ月は見て欲しいと言われたので消費税値上りを逆算すると1月中には契約しないとダメってことになり、1月13日に念願の、いや悲願の正式契約となった。ハンコ押す手が震えたのを今でも思い出すよ。\(^o^)/
 手付として車体価格の30%、300万を翌日振り込んだ。その後の納車までの待ち遠しいこと。指折り数えたことは想像できるでしょう。来る日も来る日もNSXのことばかり考えてたりする。納車日が3月15日に決まり、ディーラーにクルマが届くのが2日前と聞いたので3月13日に会社を午後半休して見に行ってしまったよ。(^_^;)
 ディーラーにはナンバープレートもアンダースポイラーも付いてなく、シートにビニールが被せてあるグランプリホワイトのNSXがあるじゃないですか。サービスの方が「おめでとうございます。」と声をかけてくれた。嬉しかったー。トランクに鎮座するナビ本体のデカさには悲しくなったけど。(涙)
 残代金は納車日に現ナマで支払った。マジで現金一括払いで買ってしまったよ。K納さんもお札を数えるのが大変だったけど、小生の努力がここに具現化したんだからそれくらいの手間は我慢してよね。数えるもお仕事ですし。
 会社の同僚らに「NSXを買う!」と言って数年、彼らもホントに買うとは思わなかっただろう。夢は努力すれば実現するのだ。NSXのパンフに「Ourdreams come true.」と書いてあるけど、小生にとっては「Mydreams came true.」だよ。

P.S.

 現在もNSXライフを満喫してます。年を取るにつれて友人が減るのが常の状況で、NSXを通じて出来た友人たちは何物にもかえられないです。それだけでもNSXを買った価値があったってものじゃ。NSXに限らず、同じ趣味で友人が増えるというのは素晴らしい。そんなことを気付かされた今日この頃。(2002年7月13日)